こんにちは。
建設工事をはじめる前は、寒さを感じる中ではありましたが、気づけばもう初夏に。季節の移ろいはあっという間ですね。
さて、いよいよ御披露目式も間近に迫り、最終仕上げの準備へと進めていきます。とはいえ、梅雨に入ったため、天候の様子で作業計画も変わる日が続きます。
御披露目式も前日になり、さすがに最終確認をしたいな・・・と思っていると、不思議なものですね。準備作業をする頃になって、朝から降っていた雨がぴたりとやみました。
|| 斎庭衆の凄み
展望台の「舟」は仕上がり、最後はこの展望台の名前を彫った看板を設置する作業は斎庭の衆で行いました。
前後していましますが、舟の名前もどうするか?と思案を重ねましたが、最終的には代表の井頭・西岡が偶然にも同じ文字を思いつたという奇遇もあり、「宙sora」になりました。
(この名前にいたった背景・想いというのは、また後ほどあらためてご紹介いたします。)
名前が決まってから、さてこの文字をどうデザインするか?と考えた際、斎庭衆の一人に筆に長けているものがおり、デザインをお願いしました。そして、それを実際に、彼が彫り、この看板に仕上げました。
いかがでしょうか。
我々がいうのもおこがましいのですが、なかなか良作にしあがったと自負しております。
この板材は、なんと約45年?!前にこの天川で伐りだされた「松」の木になります。大切に保管されていたこの材は、木目もきれいです。ときを越えて、こうしてまた山にあらたな命をふきこみもどってきました。
|| 設置もおてのもと
さて、いよいよこの看板を設置していきます。
どの位置ならきれいに、そして、全体とのバランスもかねて見えるか、あれこれ高さや向きなど細かい調整を行いました。
あれこれと角度や高さなど細かな調整の連続。
そして、決まるとなると、ここからの作業はおてのもと。
各々道具を手にして、作業をしていきます。
皆が口にするのは「ここに暮らし、住んでいると、何でもできるようになる。」ということ。
今となってはこの山間部にある天川から一番近い町におりるまで、車でも約30分〜40分あればおりれるようになるほど便利になってきたところはありますが、代表たちの幼い頃は、トンネルなども何も整備されていなかったので、町に出かけるということは、特別なこと!と言わんばかりに、山を下るのが大変だったと。だからこそ、この地のなかでできることをしていくためには、こういう大工ごとも自分たちで、そして、皆で協力しあって、作業をしていたそうです。それはきっと、我々の先代たちも同じようにしていたからこそ、それが遺伝子のように組み込まれているのでしょうが、生きる知恵、工夫というのは日々の暮らしのなかの積み重ねだとも感じました。
そうこうしているうちにあっという間に出来上がった看板の設置。
皆さんをお招きいれする楽しみがより一層ましました。
|| 明日に向けて
そして、いよいよ明日が御披露目式になります。
天候が気になるところではありますが、皆さまを安全にお招きいれすることができるように。
最終調整に余念がありません。
まずは明日御披露目式を迎えさせていただきますが、正式なこの舟の"出航”は来年を予定しております。細かい部分でまだ調整等はしていきます。
しかし、ここに至るまで幾ばくの年数がかかりましたが、こうしてようやく仕上がったものを目にすると感慨深くなります。
「想い」は必ず実現する、それを実体感しました。
人生は、心の中で強く思ったことが原因となり、その結果が現実となって表れると耳にしますが、まさにそのとおりだと思いました。
もともとは植樹された樹木で放置されてしまっていた状態の杜を、地権者のご理解・ご協力をえながら、伐採をし、こうして新たな息吹をこの杜の頂きにつくる。
それは、この地に神が鎮座し給うた古に思いをはせ、先達がこの地を長き永きにわたり守りぬいてきたように、100年先を見据え、四季折々の草木であふれる自然豊かな地で、神々と自然、私たち人間、ひとりひとりが心と心が通じ合う「斎庭」をつくる、という大きな使命を感じ、その想いがこうして「舟」としてひとつ体現できたと感じています。
自然豊かな里の地を、共に感じ、歓びあえるそんな場所の一つになれればと思っています。
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